投資

山崎元さんと新NISAと投資

etcandy9

2024年1月1日、投資初心者の神たる山崎元さんが永眠されました。私が最もお世話になった本たちの著者です。山崎さんのお話はとてもわかりやすく、とても合理的、論理的な方だったように思います。

多くの発信者が「長期、積立、分散」を唱え、資金を分けて徐々に積み立てていくことを推奨する中、山崎さんはリスク資産と無リスク資産に分けたら、リスク資産はすぐに市場に晒すことを推奨していました。株価の上下はあるものの、高値掴みが恐いからと投資時期をズラすのは合理的な選択ではないという主張だったと思います。いつ上がるか下がるかは誰にもわからなく、長期的には上がることを期待して市場に参加するからには、参加時期は早くしないと機会損失を生む。時期をずらして少しずつ積み立てることは、気持ち的にリスク分散している気になっているだけで、それはまやかしでしかないと理解しました。一度一括投資してからは、余剰資金ができるたびに追加(積立)していく。

同じようなことは、大ヒットした「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」(ジェイエル・コリンズ他1名著)でも書かれてていたように思います(山崎さんは本の帯で推薦していました)。なるほどそれが合理的かと思いながらも、なかなか難しいですよね。暴落を受けたと言われている直後であればまだしも、最高値更新!そろそろ暴落が来る!と言われている中で「とりあえず一括じゃ!あとは毎期少しずつ入れていく」というのは精神衛生上良くないのですよね。そんなわけで私は一括とまでは言わないまでも、初期に多めの金額を入れ、山崎さんと多くの発信者の中間くらいの立場をとっています。

また、パフォーマンスのいいSP500(米国企業を代表する500社の企業が採用されている株価指数)さえ買っておけばいいという世間の流れの中で、リターンだけを見て語るのは賢い行動ではない、世界分散させるべきと主張していました。当初は世界株と日本株を半々程度にすることを唱えていましたが、後年は全世界株(オールカントリー)一本でいいと、やや方向転換されました。

新NISAでの買付ランキングでは、現時点でもオールカントリーよりパフォーマンスの良いSP500を差し置いてオールカントリーが1位なのは、山崎さんの影響もあるのではないでしょうか。

私たち個人投資家に大きな影響を与えた山崎さんのご冥福を心からお祈りいたします。

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